僕が痩せたらあの子はどんな顔をするだろう

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ダイエッターも必読!ボディビルハンドブックを読んだ感想

皆さんはボディビルダーにどのようなイメージを持っているだろうか。

とてつもなくムキムキ、行きすぎて気持ちが悪いという感想が一般的かもしれない。

 

しかし、ボディビルダーの凄さは、筋肉をつけることももちろんそうだが、体重のコントロールを自由自在にできることも挙げられる。

筋肉を残しつつ、脂肪のみをそぎ落としていく。

つまりボディビルダーはダイエットのプロなのだ。

 

そのため、ボディビルダーの食生活、トレーニングを学ぶことはダイエッターにとっても非常に有益であり、参考にできることばかりである。

 

今回、そのボディビルでバイブルとも言える本を読んでみたので取り上げることにする。

 

必読の書、ボディビルハンドブック

以下のボディビルハンドブックはクリス・アセートというアメリカのボディビルダーが書いており、

 

  • トレーニング
  • 食事法
  • 減量
  • コンテストの準備 

の4つの章で構成されている。

この筋肉の肥大の為にはこういった種目のトレーニングが効果的〜といった具体的な内容はほとんどなく、この本に書かれているのは、筋肥大のメカニズム、増量・減量時の食事量・方法、コンテスト前の準備(水抜き、カーボローディング等)について書かれいてる。

挿絵や写真はあるが、図解のようなものはほとんどなく、文字がびっしりなので若干お堅い内容になっている。

 

 

この本が刊行されたのは2001年と少し古いが、ボディビル、ダイエットに重要なことは全て網羅されていると言っても過言ではない。

タイトルがボディビルダーしか買ってはいけなそうなひどく専門的なように見えるが、実際にはダイエッターにも参考にできる情報が盛りだくさんである。

もし、フィットネスをこれから始めよう!と思っているが、全く知識がないという人がいれば、この本は基本的なことが全て網羅されているので、これだけ読めばいい。

それほど網羅的で、ボディメイキングの本質を記した本なのである。

(ただ、専門的な用語が多いので、最初はとっつき難いかもしれない)

 

この本で特に参考になった点は減量の章であった。

 

ボディビルハンドブック、減量の要約

  • 食べ過ぎは太る一番の近道。筋肉の材料として食事を食べ過ぎることは、無駄な脂肪の蓄積につながる。筋発達に必要なだけ食べること
  • 炭水化物は摂り過ぎると即、脂肪の蓄積につながる。
  • 豆類のような可溶性繊維を積極的に摂ること。繊維はインスリン分泌を緩やかにするよう作用する。
  • 脂肪の多い食事を取らないことが摂取カロリーを減らす最も簡単な方法
  • 痩せるには有酸素運動よりも、ウェイトトレーニングの方が効率的。筋肉量が増えればカロリーの分配効果が高まる。
  • 1日の食事を小分けにして食べ、インスリンの分泌をコントロールする。食事が1日2回で毎回たくさん食べるような生活ではインスリンの大量分泌によって脂肪の蓄積が促される。

 

ダイエットの全ての基本は

減量の基本は、低炭水化物、高たんぱく質

 

その理由としては、インスリンとグルカゴンが深く関係しており、

 

インスリン

血糖値を下げる作用を持つ。主に炭水化物を摂って、血糖値が上がった際、分泌される。

体脂肪の合成を促進する作用がある。

 

グルカゴン

血糖値を上げる作用を持つ。空腹時や運動中などの血糖値が下がった際、分泌される。

体脂肪の分解を促進する作用がある。

 

炭水化物のみからなる食事は、多量のインスリンを分泌させrが、この時グルカゴンは分泌されていない。これは脂肪の蓄積を強く促す。

なので、炭水化物の量をやや減らして、たんぱく質を多めに摂り、バランスの良い食事をすることでインスリンと同時にグルカゴンも分泌され、脂肪を燃焼することができる。

 

つまり、インスリンをうまくコントロールして、たんぱく質を多めに摂れば痩せていくということである。グルカゴンは脂肪だけでなく、筋肉も分解する作用もありたんぱく質の摂取量が少ないと、体は筋肉を分解して栄養として取り込んでしまうので、多くのたんぱく質の摂取が重要。

 

ではその摂取量としては、

 

炭水化物 

各食事の炭水化物量を25%減らす。さらに減らしても良いが、最低でも総カロリーの20~30%は摂るようにする。

一日2000キロカロリー摂取するならば、炭水化物は400~600キロカロリーになる。

グラムにすると100~150g。白米お茶碗2~3杯分くらいである。

 

たんぱく質

体重の掛ける2gほど摂る。体重80kgならば1日に160gのたんぱく質を摂ることになる。

プロテインだと大体8杯分になる。(体重が重いと結構大変)

 

脂肪も痩せるのには大事

脂肪を燃やすには、脂肪をいくらかは摂ることが必要。もし、脂肪をほとんど摂らずにハイカロリーであったとしても、体は取った分の炭水化物をせっせと脂肪として蓄えるようにする。

しかし、食事から脂肪をいくらか摂れば、血中に脂肪が漂い、体が察知する。必要があれば、その脂肪のうちの幾らかは使われ、使われなかった炭水化物はグリコーゲンとして筋肉内に蓄えられる。

さらに、脂肪にはインスリンの分泌を緩やかにする効果がある。

 

有酸素よりもウェイトトレーニング

ダイエットには、ジョギングやウォーキングといった有酸素運動よりも、ウェイトトレーニングの方が効果的。

 

ウェイトトレーニングを行う減量のメリットとしては

  1. カロリー分配効果の向上。筋肉が多いと、カロリーが脂肪よりも筋肉に行きやすい体になる。(インスリン受容体の能力向上)
  2. 交感神経系を刺激する。交感神経系は、体内での熱発生に関わり、筋肉量が多い人の方が熱発生が高い傾向にある。トレーニングを行うとその後2~3日に渡って脂肪が燃えやすい状態になる。有酸素にはこれがない。。。等々

 有酸素運動は、脂肪を減らすことができるが、体型を変えることはできず、元の体が一回り小さくなるだけ。ウェイトトレーニングならば、筋肉をつけ、脂肪を減らして体型を変えることができる。

 

まとめ

上記、つらつらと要点をまとめたが、乱雑に言ってしまうと、

である。

 

以上、ボディビルハンドブックの減量の項目について記載してきたが、重要な点はまだまだ多くある! 気力がもたない。

筋肥大のメカニズムは筋肉を様々なタイプに分けて科学的に説明しており興味深いし、多種多様なサプリメントが紹介されていて、タメになる情報が満載である。

名前にボディビルとついているので、一般の方からはそれだけで読まれなさそうなのが、惜しい点であるが、ぜひ万人に読んでもらいたい本である。

 

最後に、この本で一番印象に残った言葉を載せて締めくくりとする。

 

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ほんとその通りですよ。 マッチョになりたくない!と言う方もおられますが、男女問わず、生活の全てを捧げる覚悟でないとムキムキにはなりませんので、思う存分トレーニングしても大丈夫です。